毎年この時期には、地域別最低賃金額の改定があります。今年はどの都道府県も、50円以上の引上げとなりました。支払う賃金が最低賃金額以上となっているか、必ずご確認ください。
この地域別最低賃金は、産業や職種に関わりなく、すべての労働者とその使用者に適用されます。パートやアルバイト、臨時、嘱託などの雇用形態や呼称にかかわらず、すべてのスタッフの賃金が対象です。
賃金のどの部分で判断すればよい?
毎月支払われる基本的な賃金(基本給+諸手当)の額で判断します。
【最低賃金の対象となる賃金】
さて今年は報酬改定において処遇改善のための改定が行われていますが、この最低賃金の判断においてはこれらの加算はどう取り扱われるのでしょうか?
介護職員等処遇改善加算等を原資に支払っている賃金部分について、厚生労働省のQ&Aで次のように示されています。
新加算等の加算額が、臨時に支払われる賃金や賞与等として支払われておらず、予定し得る通常の賃金として、毎月労働者に支払われているような場合には、当該加算額を最低賃金額と比較する賃金に含めることとなるが、新加算等の目的等を踏まえ、最低賃金を満たした上で、賃金の引上げを行っていただくことが望ましい。
[出典]厚生労働省「介護職員等処遇改善加算等に関するQ&A(第1版)」
つまり、「新加算等を原資とした分も含めて判断するが、含まずに最低賃金額を上回ることが望ましい。」ということになります。
なお、地域別最低賃金額は時間額で設定されますので、日給や月給の場合は次の方法で計算し、最低賃金額以上となっているかをご確認ください。
地域別最低賃金額の最新情報は、以下のサイトでご覧いただけます。
厚生労働省 最低賃金特設サイト「必ずチェック 最低賃金」
[参考]
厚生労働省「賃金引き上げ特設ページ」